連日、桑原渋谷区長に申し入れをしています。24日は50名を超える人が参加をしました。しかし、一向に区長が出てこないばかりか私たちが、地盤下駐車場を含めた渋谷区としての責任と説明を求めているのに関わらず、受け取りに出てくるのは公園課です。また、話し合いについて、公園課が非常に限定的かつ不充分な条件を付けてきました。詳しくは、以下要望書をご覧下さい。なお、同行した聖職者すらも窓口に入れないなど渋谷区の対応は不見識なものでした。また、交渉時に代執行の令書を出したことを明らかにしましたが、代執行の手続きを平然と進めながら話し合いの席を設定するのは誠実さに著しく欠ける態度です。それは、フェンスで公園を封鎖しながら、公園生活者に福祉へ誘導する紙を配布することを「福祉的な対応」だとする姿勢と通底する渋谷区の一貫した不誠実さです。
渋谷区長 桑原敏武殿
要望書
7月20日、23日に引き続き、以下の通りお願い申し上げます。
6月11日早朝に渋谷区によって行われた美竹公園および区役所人工地盤下駐車場の封鎖により、区役所人工地盤下駐車場に寝泊まりしていた野宿者たちは突然寝場所を失い、美竹公園の野宿者たちは、フェンスに取り囲まれ行動の一切を警備員に監視されるという人権を侵害された状況におかれているだけではなく、その場から追い出されようとしています。
また今回の排除により、野宿者支援団体である「渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合」、「聖公会野宿者支援活動・渋谷」も、共同炊事などの支援活動を行う場所を失いました。
このように、このたびの渋谷区による野宿者排除は、「寝る場所」と「食事の場所」という、人が生きていくために必要不可欠なものを野宿者から奪いとる行為であり、さらにそれを一言の告知もないまま突然行ったことは、人のいのちを著しく軽んじた行為であって、到底許されるものではありません。
私たちは、これらの行為を行っている渋谷区に対して抗議します。特に、私たちが再三にわたり話し合いを求めてきたにもかかわらず、一度も話し合いに応じないまま、美竹公園における行政代執行の手続きを進めていることに強く抗議し、美竹公園と区役所人工地盤下駐車場の封鎖の即時解除と、美竹公園における行政代執行の手続きの撤回を求めます。
私たちは、話し合いによる解決を求め、話し合いの場を早急に作ってくださるよう、7月20日、23日とお願いし、昨日23日には、当日中の要望書への返答および本日7月24日正午までに話し合いの場を用意してくださるようお願いいたしました。その結果として23日夕刻に公園課長からいただいた返答は、「経理課は話し合うつもりはない」「話し合いは公園課で受ける」「話し合いの日時は24日15時40分から16時」「5名とのみ話し合う」というものでしたが、このあまりに不誠実な回答に、私たちは納得することができません。
したがって、以下の通りお願い申し上げます。
1.私たちは区役所人工地盤下駐車場の封鎖解除と美竹公園における行政代執行の手続きの撤回、野宿当事者および当諸団体への謝罪を前提とする話し合いを求めています。
2.今回の同時排除は、渋谷区長以下上層部の判断によるものとしか考えられません。したがって、渋谷区長以下上層部の話し合いへの出席を求めます。
3.話し合いの時間が20分では短すぎますし、5名という人数制限も少なすぎます。一方的に時間制限、人数制限を設けるのではなく、双方で協議した上で話し合いの場を作ってくださるようお願いいたします。
2012年7月24日
野宿者有志
渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合
みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会
聖公会野宿者支援活動・渋谷
連絡先:東京都渋谷区東1-27-8(202号)080(3127)0639
区庁舎内だけでなく、外でも多数の人が声をあげつづけた |