ここには、地盤下(地下)駐車場が帰宅困難者の滞在場所と救援物資の積み下ろしや資材の集積場所、のために立ち入りが出来ないと書かれてあります。
まず、この内容に問題があります。
なぜ渋谷区は帰宅困難者と野宿者の間の扱いを差別するのでしょうか。
行政として帰宅困難者のことをいうのであれば、地下駐車場の現状こそ「帰宅困難者の滞在場所」、またはそれに準ずるものと認識すべきでしょう。
さらに、帰宅困難者や災害対策のために野宿者は立ち入るな、というのは、野宿者のみならず被災者の尊厳をも無視するものであると言えます。
また、実際の災害時に野宿者が阻害要因になるとは全く想定できません。
そして、このチラシの配布時点で地下駐車場の閉鎖が決まっていたはずなのに、そのようなことは不当に隠蔽しています。
ところが、閉鎖翌日12日の伴秀樹経理課長の説明では、災害対策の話はなく「急に入った植栽工事のための資材置き場」との言い方に変わっていました。
北沢管財係長が、「個人的な考え」として、災害時のことに少し言及しただけでした。
そして、6月15日総務区民委員会において、区制施行80周年記念事業の緑化推進事業ということが突然持ち出されます。
緑化推進の植栽等の工事のための準備関連作業の実施場所及び資機材等の保管場所として人工地盤下(地下駐車場)を使用する、というわけです。
伴経理課長は土木清掃部から6月5日か6日に植栽工事をいわれたと説明し、警備員を要請したのは6月8日だと答えています。
この時は、災害対策の話は少しも出てきませんでした。
一方で、ある議員は、人工地盤の耐震工事をする、と聞いた言っていました。
このように、そもそも地下駐車場の立ち入りを禁止する理由はころころと変わっています。つまりは、それが野宿者排除の名目にすぎないことを表しています。
がらーん。閉鎖より2週間をすぎてもほとんど資材が置かれていない地下駐車場 |